統計検定1級 統計応用(理工学)の過去問格付け

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統計検定1級の対策をしていると、対策のしやすい数理と違って応用は避けがちになります。

実データが出てきたり、多変量で行列の扱いが厄介だったり、数学力で押し切れる数理とは違ってやりづらいものです。

統計応用(理工学)の過去問を概観して、ランク付けしてみた。

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レベルについて

A:とても簡単、解けないとやばい(基本の確認にオススメ)

B:標準~やや難、合否を分ける問題。

C:面倒くさいorやりにくい、完答は大変。

D:地雷、本番で選んだら積むような難易度or計算量

※以前は関数電卓の持ち込みが許可されていたため、関数電卓があるならばという仮定でレベルを評価したものは*をつけた。

統計応用(理工学)レベル表

年度\問12345
2012ACCA*B*
2013CAABC
2014BCBBD
2015CCCDD
2016CBCAB
2017AAAAA
2108BBCCB

数理との違いは基本的に多変量の計算を含む可能性がある点。

また、原理原則を覚えておいて、問題に出てきた確率分布や推定量に合わせて手を動かすというようなものではなくて、各分野ごとにしっかりと理解していないと「1文字も手が動かない」という事さえありえる。

 

記述式で行列が絡んだ計算に慣れているならまだしも、行列の積を直接計算したりする場合は面倒くさいし、ミスのリスクを引き受けることになるといった側面からCやD評価にしたものもある。

また、実験計画絡みも対策のしづらさという側面を考慮している。

統計数理と内容が似通っていて、計算量が大したことないものを中心に解いていくといい。

ハザード関数関係が非常に出やすい

指数分布を使った生存時間に関する出題が多い。

指数分布の基本統計量の導出、モーメント母関数の導出が出来ることはマスト。

もはや答えは覚えておくくらいがいい。

ベータ関数も見かけるので、定義をチェックしておいたほうがいい。

数理の知識だけで解けるのでとても楽。

ワイブル分布を扱うときは指数部分に分数が入って計算をミスる恐れがあるので、一度自分で計算して、なんとなく計算過程を脳裏に焼き付けておくのがおすすめ。

適合度検定を使うことが多い

実データを確率分布(だいたいポアソン分布)に当てはめて適合度を確認するという流れの問題が多い。

「分母は期待値で二乗しない」など、覚えておくのが一番大事。

応用対策で勉強するなら

ランク表のA問題とB問題の殆どは2級までの知識or数理の知識で理解できる問題になっている。

計算をミスらなければこの手の問題で計算をミスらなければ合格圏にはなると思うが、万全を期すなら、勉強するのは大いにありだと思う。

分野としては、確率過程が最もコスパのいいものになると思う。

数理でも出るので線形モデルに関するものでもいいが、とっつきにくいので個人的には微妙だと思っている。

直交表は図書館で本を借りて勉強したのに、試験場で計算の仕方をど忘れして解けなかったので、個人的な理由からオススメしない笑