市販の過去問の解説が気に食わなかったため、素朴な解答を考えてみました。
変数変換は分布関数からではなく、密度関数からやるほうが性に合っています。脳筋っぽくていいと思います。
問題設定
円周1の円上の2点があって、
短い方の弧の長さをX
長い方の弧の長さをYとする。
動画解説ver
[1]
X, Yの期待値と標準偏差と相関係数を求める。
$$X~U\left(0,\frac{1}{2}\right)、Y~U\left(\frac{1}{2},1\right)$$
であることがわかります。
その時はπ=1/2をあとから代入して帳尻を合わせましょう。
[2]
W=X/Yについて、F(w), f(w)を求めてグラフの概形を書く。
ここからも脳筋プレーをかましていく。
$$W=\frac{X}{Y}=\frac{X}{1-X}$$
$$(1-X)W=X\Leftrightarrow W=(W+1)X$$
$$\frac{W}{W+1}=X$$
$$\left(\frac{w}{w+1}\right)^{\prime} dw=dx$$
$$\frac{1}{(w+1)^2}dw=dx$$
$$f_W(w)=\frac{1}{(w+1)^2}f_X\left(\frac{w}{w+1}\right)$$
$$f_W(w)=\frac{2}{(w+1)^2}$$
0≦x≦1→0≦w≦1に気をつけると。
$$F_W(w)=2\int_0^w(t+1)^{-2}dt$$
t+1=uとして変数変換。
$$F_W(w)=2\int_1^{w+1}u^{-2}du=\frac{2w}{w+1}$$
グラフの形は適当に。
[3]
E[W]とWのメジアンを求める。
$$E[W]=\int_0^1w\cdot2\left(1+w\right)^{-2}dw$$
$$\Leftrightarrow \int_1^2\left(u-1\right)\cdot2u^{-2}du=2log2-1$$
中央値をmとすると。
$$F_W(m)=\frac{1}{2}$$
$$\Leftrightarrow \frac{2\cdot m}{m+1}=\frac{1}{2}$$
$$\Leftrightarrow m=\frac{1}{3}$$