協会と教会のアナロジー
新・家元制度に関する本を読んでいると、キリスト教に例えるとなじみやすい気がしたので、比較してみた。ビジネスに適用しようとしている人にもわかりやすいかもしれない。この新・家元制度が2000年近く存続してきたキリスト教に類比できるということは、そこには人に必要とされる事の普遍的な価値があると考えています。
「新・家元制度」「協会ビジネス」についての具体的内容が気になった場合は、上に紹介してある、今回の元ネタとなった
を読んでみてほしい。実際に協会立ち上げをする気のない人でも学べることがある。
新・家元制度の概要
新・家元制度の着地点は、例えば書道なら、書道について他人に指導できる講師を輩出することだ。結果的に書道に習熟した人が増えて書道という技能自体がある程度の人気を得ることになるわけだが…..
そのために行うことは大きく5つに分けられる。
- カリキュラム作成
- 情報発信
- 指導
- 講師養成
- 講師サポート
キリスト教で置き換えると……
- 聖書を作って
- ザビエルみたいな宣教師を派遣して
- 非キリスト教徒にイエスの教えを伝えて
- 有望な人間を神父or牧師にして
- 新たな神父or牧師がイエスの教えをさらに広めてゆく
カンタンに言えばこんな具合だ。
ちなみに、現代なら、
教科書作って、ネットに公開して……
という運びになると思う。
一番大事なんじゃないかと思うところ
要は、誰かの役に立ったり、心底必要とされていること。ありきでのことだということ。
キリスト教は一定の倫理観や道徳を規定した。このことによって、信者は人生での悩みから大いに救われた。生前の行い次第で死後も祝福があるという教えで死の恐怖が和らいだ人々は数えきれないほどだろう。
冷静に考えれば神の教えを知っていたからといって豊かな暮らしが保証されるわけではないことは誰もが理解している。
人間の悩みを和らげるという感情に訴えかける価値を持っていたからこそキリスト教をはじめとする宗教は存続できたということ。
技術の発展であらゆる作業が機械に代替されてきた。世界で億を超える人に愛されている宗教は1500年以上前のものばかり。
生活習慣も現在とはすっかり変わっている。にもかかわらず時代に即した新宗教にとってかわられずに残っているのは、それぞれの教えが人々の心情に強く訴えかける内容だったからだろう。