統計検定1級の勉強をやってみて、
ああすればよかった、こうすればよかったという事がたくさんあったのでまとめ直し。
方針
- 『統計学のための数学入門30講』1~13章
- 『プログラミングのための確率統計』特に1~8章
- 『現代数理統計学の基礎』1~8章 特に練習問題
- 過去問(数理)
- 『統計学のための数学入門30講』14~27,30章
- 『多変量解析法入門』
- 過去問(応用)
微積分について
統計検定1級をやるなら、対策は
数理→応用
の順にやっていくのが自然な流れになる。
というか、1級レベルの統計学に関する書籍となると、最低限の微積分がわかっていないと読み進められない。
ぶっちゃけ、
- 部分積分
- 置換積分
- 合成関数の微分
- eの入った関数の微積分
が解ればOK
あとは、ガウス積分は結果だけでもいいので知っておく。
一般の書籍を使って微積分を学んでも良いが、統計学で三角関数はほとんど出てこないので、大学受験用や大学数学用の微積分のテキストは効率面からオススメしない。
確率の基礎
統計数理をやっていくにあたって、確率分布の変数変換、推定量の導出が非常に多い。
ただ、意外と躓くのが確率変数についてとか、条件付き期待値、条件付き分散の定義的なところ。
公式的に覚えていると痛い目にあう。
そういうところの基礎の本質的なところを、直観的にとってもわかりやすく書いている。
演習
ここからは統計数理に合わせて演習を積んでいく。
これまで、モーメント母関数、順序統計量、各種確率分布の導出、、フィッシャー情報量、最尤推定、クラメル・ラオの下限、一様最強力検定
あたりをキーワードにする。
負の二項分布とか超幾何分布あたりは一回やっとかないと解けない(cf:2018数理)
過去問演習(数理)
『現代数理統計学の基礎』の練習問題が解けるようになったらぶっちゃけ、合格ラインにあるはず。
ちなみに、
2014,2015年のセットはだいぶ難しいのでできなくても落ち込まなくていい。
逆にそれ以外は簡単な問題が多いので解けなかったら大いに反省。
行列
『統計学のための数学入門30講』の線形代数のコーナーを読んで、納得できるならOK
ただ、直観的にピンとこない場合は、
を強くすすめる。
主成分分析、因子分析あたりの理論の理解と、数理の多次元確率分布の理解にも役立つ。
多変量解析
基本的に統計応用に出てくるものは以下の書籍で基本的にカバーできると思います。
その他、時系列分析は出題の可能性があるので、余裕があれば勉強するといい。
過去問演習(応用)
午後は基本的に計算機をバチバチ叩くパターンもあるので、実際に解いて慣れるといい。
変数変換して、不偏推定求めて……
みたいな数理のようなお作法的なものはないので、慣れが必要。
受けた理由
文系の私が統計検定1級を受けたのは、数字に強いビジネスパーソンになりたかったから。
後にデータサイエンティスとになったわけだが、学説やフレームワーク、経験に加えて戦略や意思決定の理論的な保証や人間では予期できない発見をしたり、プラスαの力が欲しかったから。
元々はマーケティングを専門にしたいと思ったが、インターンなどでマーケティング職の体験をしてみると、
とりあえず、ノリで企画をしているところ
フレームワークのシートを埋めてそれっぽい答えを出すところ
の2パターンだったように思います。
顧客データや販売データはあったにもかかわらず。
データはあっても知識や技術がないから活かせていない。
というところから、データを活かせるマーケターになりたいと思って数学やプログラミングを学び始めた。
その一環で、勉強の良い指針になると思って統計検定を選んだ。